■国や県の避難指示や対応に「不満と不信でいっぱい」
3月26日、宮城県石巻市での支援ボランティア活動の帰り、福島県二本松市にある浪江町仮設住宅に併設されている津島診療所を訪問しました。
お会いした津島診療所の関根医師は国や県の避難指示や対応に「不信感と不満でいっぱい」と怒りをあらわにしていました。
原発事故直後、福島第一原発の20キロ圏で警戒区域の浪江町住民は放射線量が高いとは知らずに津島地区に7000人が避難しました。
ところが、原発事故から4日もたって「この地区は放射線量が高いので危険」と言われて再度二本松市に避難しました。政府が放射線予測装置「スピーディ」による予測情報を公表しなかったため避難指示が混乱した結果です。浪江町住民は、この間に多くの放射線を浴びることになってしまったのです。
関根医師はすぐに住民の被曝健康調査を国や県に要請しましたが一向に返事がなく、結局、一年たって浪江町で内部被曝線量測定器・ホールボディカウンター(WBC)を購入せざるを得ませんでした。
同席していた町の担当課長は「健康調査の結果を健康手帳(原発被曝者手帳)として記録をとります。被曝者の賠償などこれは本来国がやることなので、ぜひ法整備に取り組んで欲しい」と訴えられました。
私は、広島・長崎の原爆と同様の原発被曝者への援護が必要になってくるとまでは考えが及びませんでした。
何としても原発依存型のエネルギー政策そのものを自然エネルギーの活用など転換をしなければと痛感しました。
●写真:右から太田のりおき東京7区国政対策責任者、浪江町町議、関根医師、植木こうじ、ボランティア参加者。津島診療所前で。